Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
「まあ、火のないところに、煙は立たん、といいますけ、警戒だけはしとったがええです。岩戸神楽の山笠です」
その山笠と、数度、すれちがった。しかし、格別、不穏の様子もなかった。金五郎は、ついている大人たちの顔を見まわしてみた。けれども、危険人物もいるようには思われなかった。
「やあ、ええお祭日和で」
「愉快なこッてすなあ」
顔見知りの者と、おだやかに、挨拶さえ交したのである。
「なんでもないじゃないか」
中山にいうと、
「変じゃなあ。デマかな? たしかに、まちがいないという風に、聞いたとですけど。……オヤジ、わかった。夜、夜ですよ。きっと、そうです」
金五郎は、ところどころで、山笠を止めると、二百人以上もいる綱ひきの子供に、ラムネなどを飲ませた。菓子をやった。
日が、暮れた。
街に灯が入ると、祭の様相も変る。山車を曳く連中も、子供より大人が多くなって、酒の勢とともに、どこの山笠も荒っぽくなる。十二区の山笠は、「玉井組のあばれ山笠」とも呼ばれている。金五郎の厳重ないいつけで、喧嘩は絶対にしないけれども、山笠そのものはあばれ放題、元気のよい子分連中が、まるで、山笠をくずしてしまうような練り方をするのだった。