Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなたばのむし

花束の虫

大阪 圭吉

Lisez 花束の虫 (はなたばのむし) de 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 893 caractères · 36 écrans

Aozora Bunko

すると大月は、静かに微笑みながら、

「判らないかね。――じゃあ言って上げよう。ひとつ、よくこの靴跡を観察して御覧。すると先ず第一に、誰れにでも判る通りこの靴跡は非常に小さいだろう。第二に、靴の小さい割に爪頭と踵との間隔――つまり土つかずが大きいだろう。そして第三に、これが一番大切な事なんだが、ほら、踵の処をよく御覧。底ゴムを打った鋲穴の窪みの跡が、こちらの岸田氏の靴跡にはこんなに良く見えるが、この靴の踵の跡には少しも見えないじゃあないか。ね。いいかい、君。靴に対する衛生思想が、一般に発達して来た今日では、オーヴァー・シューや、特殊な運動靴などを除く限り、殆んどどの男靴にも踵へ鋲穴のあるゴムが打ってあるんだよ。ところが、この靴にはその底ゴムを打ってない。而らばオーヴァー・シューか、と言うに、オーヴァー・シューにしては、子供のものでない限りこんな小さな奴はないし、又、運動靴などにしては、こんな大きな割合の土つかずを持った奴はない。そして又オーヴァー・シューや運動靴の様な特種なものには、それぞれ特有なゴム底の凹凸なり、又は金属的な装置がある筈だ。そこで、僕は、この犯人の靴跡の個有の型状――例えば、全体に小さい事や、外郭の幅が普通の靴底のそれよりも遥かに平坦で細長い事や、土つかずの割合が大きくそして特異である事や