Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなび
花火
Lisez 花火 (はなび) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 233 caractères · 29 écrans
本当に、何も知らないのです。でも、何かあるようですね。」にこりともせず、落ちつき払ってそういう言葉には、嘘があるようにも思えなかった。
「やあ、失敬、失敬。」勝治は帰って来た。れいの紙幣が、もう右手に無いのを見て、節子には何か、わかったような気がした。
「兄さん!」いい顔は、出来なかった。「帰るわ。」
「散歩でもしてみますか。」有原は澄ました顔で立ち上った。
月夜だった。半虧の月が、東の空に浮んでいた。薄い霧が、杉林の中に充満していた。三人は、その下を縫って歩いた。勝治は、相変らずランニングシャツにパンツという姿で、月夜ってのは、つまらねえものだ、夜明けだか、夕方だか、真夜中だか、わかりやしねえ、などと呟き、昔コイシイ銀座ノ柳イ、と呶鳴るようにして歌った。有原と節子は、黙ってついて歩いて行く。有原も、その夜は、勝治をれいのように揶揄する事もせず、妙に考え込んで歩いていた。
老杉の陰から白い浴衣を着た小さい人が、ひょいとあらわれた。
「あ、お父さん!」節子は、戦慄した。
「へええ。」勝治も唸った。
「散歩だ。」父は少し笑いながら言った。それから、ちょっと有原のほうへ会釈をして、「むかしは僕たちも、よくこの辺に遊びに来たものです。