Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かしょく
花燭
Lisez 花燭 (かしょく) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 501 caractères · 38 écrans
例外なく貧しかった。なんらかの意味で、いずれも、世の中から背徳者の折紙をつけられていた。ほんの通りがかりの者ですけれども、お内があんまり面白そうなので、つい立ち寄らせていただきました、それでは、お邪魔させていただきます、などと言い、一面識もないあかの他人が、のこのこ部屋へはいり込んで来ることさえあった。そんな場合、さあ、さあ、と気軽に座蒲団をすすめる男は、男爵でなかった。よく思い切って訪ねて来て呉れましたね、とほめながらお茶を注いでやる別の男は、これも男爵でなかった。君の眼は、嘘つきの眼ですね、と突然言ってその新来の客を驚愕させる痩せた男は、これも男爵でなかった。それでは男爵はどこにいるか。その八畳の客間の隅に、消えるように小さく坐って、皆の談論をかしこまって聞いている男が、男爵である。頗るぱっとしない。五尺二、三寸の小柄の男で、しかも痩せている。つくづくその顔を眺めてみても、別段これという顔でない。浅黒く油光りして、顎の鬚がすこし伸びている。丸顔というではなし、さりとて長い顔でもなし、ひどく煮え切らない。髪の毛は、いくぶん長く、けれども蓬髪というほどのものではなし、それかと言ってポマアドで手入れしている形跡も見えない。