Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わかいははおや

若い母親

宮本 百合子

Lisez 若い母親 (わかいははおや) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 222 caractères · 7 écrans

Aozora Bunko

男の児の名が何だかむずかしいのは、その家にとって最初の男の子というものにかけている周囲の心持の反映だと思うのであった。おばあさんはおばあさんなりに、若い父親は父親なりに、もし男の子が生れたら、という瞬間の気持にこめている内容は、もし女だったらばという期待と決して決して同じでないから、ひとりでに、名もむつかしくなって来るのにちがいない。

名前を考えるのがそんなに骨が折れるのは、まだ生れていもしない、従って人間としての性格も見当つけようもないような男の子という観念をめぐって、周囲の者がそれぞれの心で考えられるいろいろさまざまの社会生活の可能、ひろがりを思い描くから、変につかみどころなくむずかしくなって来る。

女の赤ちゃん、と思ったとき、ぐるりの心に映る内容は何と単純だろう。女の児というと、もうそう生れたということにあるところまでの結論が現れているようで、名もやさしく自然につけられてゆくようなところがある。

それでいながら、女の一生の現実はどうかといえば、女として自分の生涯が平安に保証されていると何人がいい切れるだろう。こうやって、いい結婚生活に入って、丈夫で風邪もひかない男の児をもって、迎えられ送られていた一家の明暮から、思いがけず良人を喪うという不可抗の不幸もおこって来る。