Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

Lisez 草迷宮 (くさめいきゅう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 71 733 caractères · 142 écrans

Aozora Bunko

持て余しておりました処へ、ちょうど荷車を曳きまして、藤沢から一日路、この街道つづきの長者園の土手へ通りかかりましたのが……」

茜色の顱巻を、白髪天窓にちょきり結び。結び目の押立って、威勢の可いのが、弁慶蟹の、濡色あかき鋏に似たのに、またその左の腕片々、へし曲って脇腹へ、ぱツと開け、ぐいと握る、指と掌は動くけれども、肱は附着いてちっとも伸びず。銅で鋳たような。……その仔細を尋ぬれば、心がらとは言いながら、去る年、一膳飯屋でぐでんになり、冥途の宵を照らしますじゃ、と碌でもない秀句を吐いて、井桁の中に横木瓜、田舎の暗夜には通りものの提灯を借りたので、蠣殻道を照らしながら、安政の地震に出来た、古い処を、鼻唄で、地が崩れそうなひょろひょろ歩行き。好い心持に眠気がさすと、邪魔な灯を肱にかけて、腕を鍵形に両手を組み、ハテ怪しやな、汝、人魂か、金精か、正体を顕せろ! とトロンコの据眼で、提灯を下目に睨む、とぐたりとなった、並木の下。地虫のような鼾を立てつつ、大崩壊に差懸ると、海が変って、太平洋を煽る風に、提灯の蝋が倒れて、めらめらと燃えついた。沖の漁火を袖に呼んで、胸毛がじりじりに仰天し、やあ、コン畜生、火の車め、まだ疾え、と鬼と組んだ横倒れ、転廻って揉消して、生命に別条はなかった。