Classiques japonais avec furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lisez 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 741 caractères · 486 écrans
)せめて仕事に精を出そうという気には折々なったのだが、仕事のことは前にしるしたような有様であったし、そんな心もすぐ挫けて、私は易きについた。日々がただつらかった。つらい、つらい、……私のうちに絶えずそう云っているものがあった。そして私の心は、まだ、こんなことを思ったりしたのだ。あの時ああだったら、もしこうだったら、……こんな、つらい思いをしないでもすんだろう、などと。こういう羽目になって、この身の上になったのを、不服に思う心は私にはすこしもなかったのだが。私は自分の家の者のうえも思わなかった。こんどのことで迷惑をかけた人達のことを思って悩むこともなかった。ただ、いまの身がつらく、親不孝の罰だ、という風に思ったりもした。(死んだ母は苦労のしどおしだった。)まあ自身の人間を思うと、こういう目にあうのは当然な風には思えたのだ。――はや寒さに身も心も震えて、出所してゆく者のうえをただ羨やむ心でいた。
正月はいい正月だった。たしか工場は三十日の昼までで休み、私達はそれぞれ舎房へ引き上げたのだったと思う。私達は舎房を掃除して、新しい年を待った。お正月の間は全然仕事をしないで舎房にいられる、それを聞き、私は楽しく待っていたのだ。