Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かつしかすなご

葛飾砂子

泉 鏡花

Lisez 葛飾砂子 (かつしかすなご) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 677 caractères · 37 écrans

Aozora Bunko

が汗臭いから焚き占めましょう、と病苦の中に謂ったという、香の名残を留めたのが、すなわちここに在る記念の浴衣。

懐しくも床さに、お縫は死骸の身に絡った殊にそれが肺結核の患者であったのを、心得ある看護婦でありながら、記念にと謂って強いて貰い受けて来て葛籠の底深く秘め置いたが、菊枝がかねて橘之助贔屓で、番附に記した名ばかり見ても顔色を変える騒を知ってたので、昨夜、不動様の参詣の帰りがけ、年紀下ながら仲よしの、姉さんお内かい、と寄った折も、何は差置き橘之助の噂、お縫は見たままを手に取るよう。

これこれこう、こういう浴衣と葛籠の底から取出すと、まあ姉さんと進むる膝、灯とともに乗出す膝を、突合した上へ乗せ合って、その時はこういう風、仏におなりの前だから、優しいばかりか、目許口付、品があって気高うてと、お縫が謂えば、ちらちらと、白菊の花、香の煙。

話が嵩じて理に落ちて、身に沁みて涙になると、お縫はさすがに心着いて、鮨を驕りましょうといって戸外へ出たのが、葦の湯の騒ぎをつい見棄てかねて取合って、時をうつしていた間に、過世の深い縁であろう、浅緑の薫のなお失せやらぬ橘之助の浴衣を身につけて、跣足で、亡き人のあとを追った。