Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
そばのはなのころ
蕎麦の花の頃
李 孝石
Lisez 蕎麦の花の頃 (そばのはなのころ) de 李 孝石 (いひょそく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 494 caractères · 16 écrans
……愉しい怖え夜じゃった。
――堤川とかへずらかったなあ。あくる日だっただな。
――次の市日に行った時にゃ、もう一家はどろんを極めていなくなっただよ。まちは大変な噂で、きっと酒屋へ売られるにきまってると、娘は皆から惜しまれてただ。幾度も堤川の市場をうろついてはみただが、女の姿はさらに見当らねえ、縁の結ばれた夜が、縁の切れ目だっただ。それからというもの蓬坪が好きんなって、半生の間通い続けさ。一生忘れっこはねえ。
――果報者だよ。そねえにうめえ話って、ざらにあるものじゃねえ。大抵つまらねえ女と否応なし一緒んなって、餓鬼共ふやして、考えただけでうんざりする。……だがいつまでも市廻りでくらすのも豪うてな、俺あこの秋までで一先ずきりあげ、どこかへ落着こうかと思うだよ。家のもの共呼び寄せ、小さな店をもつだ。道中はもうこりごりだでな。
――昔の女でも見付け出しゃ、一緒にもなろうが。……儂あ、へたばるまで、この道てくってこの月眺めるだよ。
山腹を過ぎ、道も展けて来たので、殿の童伊も前へ寄って出た。驢馬は横に一列をつくった。
――お前も若えじゃで、うまうやりおるべえ。