Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うすこうばい

薄紅梅

泉 鏡花

Lisez 薄紅梅 (うすこうばい) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 61 133 caractères · 122 écrans

Aozora Bunko

」

「外聞の悪いことをいうなよ、雪は知らないが、ふられたのは俺じゃないぜ。」

と、大島の小袖に鉄無地の羽織で、角打の紐を縦に一扱き扱いたのは、大学法科出の新学士。肩書の分限に依って職を求むれば、速に玄関を構えて、新夫人にかしずかるべき処を、僻して作家を志し、名は早く聞えはするが、名実あい合わず、砕いて言えば収入が少いから、かくの始末。藍染川と、忍川の、晴れて逢っても浮名の流れる、茅町あたりの借屋に帰って、吉原がえりの外套を、今しがた脱いだところ。姓氏は矢野弦光で、対手とは四つ五つ長者である。

さし向って、三馬とトルストイをごっちゃに饒舌る、飜訳者からすれば、不埒ともいうべき若いのは、想像でも知れた、辻町糸七。道づれなしに心中だけは仕兼ねない、身のまわり。ほうしょの黒の五つ紋(借りもの)を鴨居の釘に剥取られて、大名縞とて、笑わせる、よれよれ銘仙の口綿一枚。素肌の寒さ。まだ雪の雫の干ない足袋は、ぬれ草鞋のように脱いだから、素足の冷たさ。実は、フランネルの手首までの襯衣は着て出たが、洗濯をしないから、仇汚れて、且つその……言い憎いけれど、少し臭う。遊女に嫌われる、と昨宵行きがけに合乗俥の上で弦光がからかったのを、酔った勢い、幌の中で肌脱ぎに引きかなぐり、松源の池が横町にあるあたりで威勢よく、ただし、竜どころか、