Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あいがめ

藍瓶

田中 貢太郎

Lisez 藍瓶 (あいがめ) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 676 caractères · 10 écrans

Aozora Bunko

それを見て順作も引きずられるように跟いて往った。

順作と女は柵のない郊外電車の踏切を越えて、人家と畑地の入り交った路を歩いて往った。

曇っていた空に雲ぎれがして黄昏の西の空は樺色にいぶっていた。竹垣をした人家の垣根にはコスモスが咲いていたり、畑地の隅には薄の穂があった。

「困ったなあ」

「困っちゃったわ」

「田舎へでも往こうか」

「そう、ね、え」

「田舎ならよう来ないだろう」

「でもあんなにしても、判るのだから」

「そうだ」

「どこか穴の中へでも入れとかないかぎりは、追っかけて来るのですわ」

「そうだよ、ほんとに穴倉の中へでも入れときたいね」

「そうよ」

二三人の小供の声で何か歌う声がした。左側に邸址らしい空地があって、そこから小供が出て来るところであった。その空地にはおとなの背ぐらいもあるような大きな瓶がたくさん俯向けにしてあるのが見えた。

「あれ、なんでしょう」

女が指をさすので順作は考えた。そして、紺屋の瓶ではないかと思った。

「紺屋の瓶のようだね」

「大きいわ、ね、え」

「紺屋の瓶なら大きいよ」

「往ってみましょうか」

「そうね」

二人は空地の中へ折れて往った。短い草が斑に生えて虫が鳴いていた。