Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
へび
蛇
Lisez 蛇 (へび) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 073 caractères · 23 écrans
己は爺いさんを顧みて云った。「近い処に米の這入った蔵があるだろうね。」
「はい。直き一間先きに、戸前の廊下に続いている蔵がございます。」
「そこから出て来たのだ。動物は習慣に支配せられ易いもので、一度止まった処にはまた止まる。外へ棄てても、元の栖家に帰る。何も不思議な事はないのですよ。兎に角この蛇はわたしが貰って行こう。」
爺いさんは目を円くした。「さようなら、若い者を呼びまして。」
「いや。若い者なんぞに二度とは見せないという、お前さんの注意は至極好い。蛇位はわたしだって掴まえる。毒のある蛇だと棒が一本いる。それで頸を押えて、項まで棒を転がして行って、頭の直ぐ根の処を掴むのです。これは俗に云う青大将だ。棒なんぞはいらない。わたしの荷物の置いてある処に、きのう岩魚を入れて貰った畚があります。あれをご苦労ながら持て来て下さい。」
爺いさんは直ぐに畚を持って来た。
己は蛇の尾をしっかり攫んで、ずるずると引き出して、ちゅうに吊るした。蛇は頭を持ち上げて自分の体を縄を綯ったように巻いたが、手までは届かない。己は蛇を畚に入れて蓋をした。
丁度時計が十二時を打った。