Classiques japonais avec furigana
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みつのあわれ
蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
室生 犀星
Lisez 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 662 caractères · 174 écrans
」
「上へ上へと積み上げたもんだから、一等上の方から、地面を見ていると、眩暈がして来るくらい高いわ。」
「きみ行って、子供を下ろしてしまえ。」
「ええ、そう言ってくるわ。あの、皆さん、その石の上で遊んじゃだめ、危いわよ、崩れて下になったら、死んじまう、お利口さんだから別の処に行って遊んで頂戴、ほら、ね、きゅうには降りられないでしょう、さあ、あたいが抱っこして上げるから、彼方に行って。」
「皆、行ったか。」
「行ったわ、あたいの顔を不思議そうに見ていて、あの人誰だい、あんな人、あの家で見たことがないじゃないか、と言っていたわ。」
「きみは派手な顔をしているからな。」
「おじさま、また来たわよ、怖いお隣の地主さんが来たわ、きっと、離れがお隣の地所に屋根をつん出しているのを、今度は何とかしなきゃね。」
「離れを一尺くらい、がりがり削り取るんだね。」
「こんどは石の塀だから、ふつうの場合とちがうわよ、どうなさる。」
「大工を呼んで境界ぎりぎりに削り取るんだ。でないと裁判沙汰になるし、法律では幅一尺の十五間分の、つまりその三十年間の地代も払わなければならなくなる、やはり離れを毀すことになるんだ。