Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lisez 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 662 caractères · 174 écrans

Aozora Bunko

にね、おばさまの左の手に一つの傷あとを見つけたの、金属の擦過傷のようだったので、これ、どうなさいましたと言ったら、すぐ手をお隠しになったわ、あたい、そこに腕時計がふだんから嵌められていた痕が、あかくのこっているのを眼にいれたの。」

「腕時計のあとだって、」

「それが時計の形とくさりの痕が、まるでその儘でのこっていたのよ、だから、あたい、お時計きょうはあそばさないのといったら、こわれているものですからと仰有っていたわ、言葉がとてもきれいな方なのね。その時のお顔の色ったらとても悪かった。」

「その傷というのは酷くなっていたの。」

「そうよ、残酷に時計を手頸からもぎ取った瞬間の傷あとだったらしいわ、あたい、その訳を聞こうとしたけれど、仰有らなかった、きっと、おじさまがお奪りになったのでしょうと言うと、上山さんじゃないと仰有ったわ、その他のことは何も仰有らなかった。まあ、おじさま、何ていやなお顔をなさるの、おじさま、おじさま、慄え出しちゃった、……」

「そんな人が物をいう筈がない、だが、その時計の話はほんとのことなんだ、明け方に心臓マヒで倒れてから、五時間誰もその部屋にはいった人間がいないんだ、掃除夫が鍵のかかっていないドアから何気なくすかして見ると、田村ゆり子は仰向けになって畳の上で死んでいた、その時にまだ時計はうごい