Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいこのしじん

西湖の屍人

海野 十三

Lisez 西湖の屍人 (せいこのしじん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 487 caractères · 39 écrans

Aozora Bunko

「それで君は?」

帆村はそれに答えず、煙草に火をつけると、パッパッとうまそうに吸った。

「君はカフェ・ドラゴンの女給がだいぶん、気に入ったようだったネ」帆村は、人の悪そうな笑をうかべて、私を揶揄った。

「ああ、マリ子のことかい」私は、しらばっくれて、云ってやった。「あの子は、この事件に無関係だと思うがネ」

「マリ子のことは、そっとして置いて」と帆村は急に顔面をこわばらせて云った。「あの古煉瓦建のカフェ・ドラゴンだが今朝起きぬけに、あの濠向うの仁寿ビルの屋上へ、測量器械を立てて、望遠鏡で測ってきた」

「ほほう」私は彼の手廻しのよいのに駭かされた。

「だが遺憾ながら、昨夜目測した室の面積に、煉瓦壁の厚さを加えただけの数値しか、出てこなかった。つまり、隠し部屋があるだろうと思ったが、間違いだった」

私は感歎のあまり、黙って頷いた。

「その代り、すばらしい拾いものをした」

「む、なにを拾ったネ」

「カフェ・ドラゴンと、泥船が沢山舫っているお濠との間に、脊の高い日本風の家がある。ところがこの家の二階の屋根にすこし膨れたところがある。鳥渡見たくらいでは別に気がつかないほどの膨らみだ。