Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Lisez 負けない男 (まけないおとこ) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 98 799 caractères · 202 écrans
「ハッハヽヽ」
「オホヽヽヽ」
「道子さん」
「何あに?」
「九月は十日頃ですか?」
「えゝ」
「待っていますよ」
「えゝ」
「本当に」
「えゝ」
と道子さんは頷いた。堀尾君は言外の意味を伝えたのである。無論道子さんにはそれが通じた。大学教育を受けているから、何方も頭が好い。
堀尾君は午後の急行に乗り込んだ。道子さんは堀尾君の駅を急行が停らないと言って侮ったが、鞆も急行まで十ばかり駅がある。その間を奥田君と道子さんが送った。
「巧くやり給えよ。吉報を待っている」
と奥田君が言った。
「贅沢を仰有らずに、オホヽ」
と道子さんが念を押した。
堀尾君は元来なら帰途○○駅で途中下車をして、恩師安藤先生を訪れる積りだったが、今は急ぐ旅で心に委せない。○○市は三年間の高等学校時代を過した土地で、謂わば第二の故郷だ。程なくそれに停車した時、懐しさの余り、窓から首を伸して足らず、プラット・フォームへ下りて見た。支線が二つ分岐するところだから、乗降客が多い。しかし見知り越しのものは一人もいなかった。せめてもと気がついて、弁当を買った。もう発車間際だったから、急いで乗り込むと、狭い入口のところで鉢合せをしたものがあった。