Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まずしきひとびとのむれ

貧しき人々の群

宮本 百合子

Lisez 貧しき人々の群 (まずしきひとびとのむれ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 59 959 caractères · 118 écrans

Aozora Bunko

「ちっともとれねえのね」

と口真似をした。

このいたずらはすっかり私を喜ばせた。

彼等がそんなことをするくらい私に、馴染(なじ)んで来たのかと思うと嬉しかったので、私はしきりにほめた。

子供達は、私の笑う顔を薄笑いして見ていたが、急に持って来た鍋や網をとりあげると、何かしめし合せて調子を合せると一時に、

「ほいと! ほいと! ほいとおーっ!」

と叫んだ。

そして崩れるように笑うと、岸の粘土(ねばつち)に深くついた馬の足跡にすべり込みながら、サッサと馳けて行ってしまったのである。

私は、何が何だか分らなかったけれども、ぼんやり川面(かわづら)をながめながら、非常に生々と快く響いた彼等の合唱を心のうちで繰返した。

「ほいと! ほいと! ほいとおーっ!」

私は小声で口誦(くちずさ)みながら家に帰った。

そして誰もいない自分の書斎に坐ると、あの子等のしたように大きな口をあけて叫んで見た。

「ほいと! ほいと! ほいとおーっ!」

ところへ、祖母が珍らしく妙に不機嫌な顔をして入って来て云った。

「お前は一体何を云っているの? そんな大きな年をして馬鹿をおしでない」

私はちっとも知らなかった。