Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lisez 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 626 caractères · 45 écrans

Aozora Bunko

「なん刻ごろだ」

「八ツ半です」と卯兵衛は寝衣の衿を掻き合わせた、「弥平の女房がお迎えに来ていますが、いって下さいますか」

「うん、着替えよう」登は立ちあがった。

待っていたのは、弥平という縁日あきんどの女房で。名はおけい、年は四十二、三になっていた。彼女は五郎吉一家と隣り同士であり、かれらの心中を発見したのもおけいで、それ以来ずっと付きっきりで世話をしている。男まさりで向っ気が強く、幾人かの女房たちをてきぱきと指図しながら、子供たちの死躰の始末から、残っている五郎吉夫婦と長次の面倒をみ、さらに湯茶のことまでぬかりなくやってのけていた。ただ登の閉口したのは、彼女がおそろしくあけっ放しで、これまでかつて聞いたためしのないほど、乱暴な口をきくことであった。

――なんだいその腰っつきは。

五郎吉の寝床を片よせるとき、向うの端を持った女房の一人に、おけいは男のような声でどなった。

――そんな腰っつきじゃあ××も満足にできやしめえ、もっとそのけつをあげな、けつを。

そのとき登は頬が赤らむのを感じたものである。だが、いま提灯で足もとを照らしながら、登を案内していくおけいは、人が変ったように温和しく、しょんぼりとしていた。