Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Lisez 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 146 caractères · 40 écrans
姉のおりつはいちど逃げたが、すぐに捉まってしまい、いま二十三になるが、幾たびもくら替えをしたのち、千住の遊女屋に勤めているらしい。兄の次郎は二十歳で、どこかの土方部屋にころげこみ、すっかり悪くなっているという。十五になる弟の兼次や、二人の妹のことも気になるが、自分は生れて来る子と、自分の一生を守りとおすつもりだし、それで精いっぱいである、とおえいは話をむすんだ。
「よくわかった」と登は云った、「子を産むまでここで面倒をみるから、部屋へ帰っておとなしくしておいで、いいか、逃げたりすると自分が困るばかりだぞ」
「はい」とおえいは頷いた、「もう決して逃げたりなんかしません」
登はその夜、去定が外診から帰るのを待って、おえいのことを話した。去定は黙って聞いていたが、話し終ってもそのまま黙っているので、おえいが子を産むまで世話をしてやってもいいだろうか、と登が訊いた。
「子を産むまで、――」と去定は訝しげに登を見、それからいそいで頷いた、「むろんだ、もちろんここで面倒をみてやるさ、ほかにどうしようがある」
登は口ごもりながら云った、「あの母親のほうが問題だと思いますが」