Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lisez 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 384 caractères · 41 écrans

Aozora Bunko

津川はその家のほうへ近よろうとしたが、気が変ったとみえ、頭を振りながらとおりすぎた。

「さっきのお杉、――南の口のところで会った女ですが」と津川は歩きながら云った、「あれはいまの家にいるんですよ、病気の女主人に付添っているんですがね」

「あの家も病室ですか」

「娘の親が自費で建てたんです、娘というのが特別な病人でしてね」

津川は乾いたような声で話した。

身許は厳秘になっているのでわからないが、相当な富豪の娘らしい。年は二十二か三くらいになるだろう。名はゆみといい、縹緻もめだつほうである。発病したのは十六の年で、初めは狂気とはわからなかった。婚約のきまっていた男があり、それが急に破約してほかの娘と結婚し、そのために一年ほど気鬱症のようになった。それが治ったと思われるころ、店の者を殺したのである。そこでは十七八人も人を使っているのだが、二年ばかりのあいだに三人、一人はあぶないところを助かったが、若い二人はゆみのために殺されてしまった。

「それがただ殺すだけでないんです、いろじかけで、男の自由を奪っておいてからやるんですよ」と津川は唇を舐めた、「あぶなく助かった男の話なんですがね、初めに娘のほうから恋をしかけて、男に寝間へ忍んで来させる、それから相当ないろもようがあるらしいんだが、すっかり男がのぼせあがって、無抵抗な