Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちょうじんひげのはかせ
超人鬚野博士
夢野 久作
Lisez 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 59 054 caractères · 117 écrans
気が付いたもんだ。
世の中というものは妙なものだね。その黒い毛の一本が、木乃伊親爺の生命の綱で、この一座の運命の神様だった事を、その時まで夢にも気付かなかった吾輩は、その毛を見るたんびに気になって気になって仕様がないようになった。第一いつ見ても真直にピインと垂直に立っているのが不思議で仕様がない。伸びもしなければ縮みもしない。波打ちも、倒おれも、折れも曲りもしないのだから癪に障る。第二に、ほかの処に生えている毛はミンナ真白いのに、この毛一本だけが黒いのだから怪しからん。まるで外国の廻わし者みたいな感じだ。最後に気に入らないのは、その毛の尖端が、ちょうど避雷針みたいに、吾輩の鼻の頭と真向いになっている事で、逆立ちをするたんびにその毛を見ると、鼻の頭が思わずズーンと電気に感じて来る。何だってこのオヤジはコンナ気まぐれな毛をタッタ一本、脳天の絶頂にオッ立てているのだろうと思うと、寝ても醒めても苦になって、イライラして仕様がなくなった。しまいには毎日一度宛その禿頭の上で逆立ちするのが死ぬ程イヤになって来た。
そこで吾輩はトウトウ決心をして或る日の事、幕前の時間を見計らって木乃伊親爺に談判してみた。