Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あしがるほうこう

足軽奉公

山本 周五郎

Lisez 足軽奉公 (あしがるほうこう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 949 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

……ばかな」

かれは自分を叱するように呻いた。

「……御奉公というものは身分に依って違うものではない、士分には士分の奉公があり、足軽には足軽の奉公がある。その本分を忘れて僅かな腕に眼が眩み、おれが面をしてのし廻ったかと思うと、……おれは骨を砕かれるほど恥かしく情ない」

男が肚の底をさらけだしての告白である。鉄之助も心をうたれた。汀には、「ああ」と思い当る多くの回想があった、そして忠秋までが、盃を手に惘然と耳を傾けていた。

「三春を退国してから、おれはいかにもして槍ひと筋の武士に成ろうと誓った、その流浪中のことだったが、天竜川に沿った或る貧しい旅籠宿で、飴売りをする老人の述懐を聞き、はじめて夢から覚めたように思った。……足軽は足軽としてひと筋に勤める、そこに奉公の道がある、そこにすべてがあるのだ、おれは生れ更ったつもりで御当家へ足軽として仕えた、おれの生涯はここから始るのだ、横井、……この気持がわかって貰えるか」

鉄之助は深く頭を垂れて、

「そうか」

と頷いた、そしてなにか云おうとして眼をあげたとき、忠秋がそれを抑えるように云った。

「いまの言葉はよい土産になるぞ横井、その言葉と、汀を土産に、そのほうは三春へ帰れ」