Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ろじょう
路上
Lisez 路上 (ろじょう) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 43 539 caractères · 87 écrans
と同時にまた来るべき、さらに大きな幸福の前触れのごとくも見えるのだった。
すると机の上の灰皿に、二三本吸いさしの金口がたまった時、まず大儀そうに梯子段を登る音がして、それから誰か唐紙の向うへ立止ったけはいがすると、
「おい、いるか。」と、聞き慣れた太い声がした。
「はいり給え。」
俊助がこう答える間も待たないで、からりとそこの唐紙が開くと、桜草の鉢を置いた寄せ木の卓子の向うには、もう肥った野村の姿が、肩を揺ってのそのそはいって来た。
「静だな。玄関で何度御免と言っても、女中一人出て来ない。仕方がないからとうとう、黙って上って来てしまった。」
始めてこの下宿へ来た野村は、万遍なく部屋の中を見廻してから、俊助の指さす安楽椅子へ、どっかり大きな尻を据えた。
「大方女中がまた使いにでも行っていたんだろう。主人の隠居は聾だから、中々御免くらいじゃ通じやしない。――君は学校の帰りか。」
俊助は卓子の上へ西洋の茶道具を持ち出しながら、ちょいと野村の制服姿へ眼をやった。
「いや、今日はこれから国へ帰って来ようと思って――明後日がちょうど親父の三回忌に当るものだから。」
「そりゃ大変だな。