Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おどるちへいせん
踊る地平線(上)
谷 譲次
Lisez 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) de 谷 譲次 (たにじょうじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 168 926 caractères · 332 écrans
いま哈爾賓の市中をあめりか人らしい夫婦が自動車を乗りまわして、いたるところで車上から銀貨銅貨を現実に撒き散らして歩いている。何かの功徳かそれとも単なるものずきかも知れないが、「見知らぬ紳士」として新聞も騒ぎ、みんなそのはなしで持ちきりだ。不幸にして私たちは問題の自動車を見かけなかったけれど、見知らぬ紳士のこころもちはよくわかるように思えてならない。誰だってこのみすぼらしい市民が努力して生活を楽しもうと心がけている窮状を見ては、あり余るものならば財布を空にばらまきたい衝動に襲われるであろう。とにかく、こんな中世紀的な物語も物語でなく実在し得るのがハルビンだ。なぜなら、それはつねに振り返っている町だから。そして同時に、絶えず爪立ちして何か――何であるかは哈爾賓じしんも知らない――を待ち望んでいる都会だから。
泣き顔に塗った白粉。死んだ伯父が愛用した古いふるい動かない銀時計。そんな言葉がよく当てはまるほど、私はハルビンを地球上にユニイクな市街だと思う。その光りと影、その廃頽と暗示、私は哈爾賓の持つ蕪雑な詩趣を愛する。
そこでは、この夜更けにも夕ぐれの色とにおいが隈なく往きわたって、いまこうしてキタイスカヤ街をまがろうとしている私と彼女に、眼のまえの「飯店」