Classiques japonais avec furigana
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からだ
躯
徳田 秋声
Lisez 躯 (からだ) de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 857 caractères · 14 écrans
忰の体は、その時錨にかかって挙ったにゃ揚ったが、もう駄目だった。秋山さんの方は、それから大分日数がかかった。これは相も悉皆崩れていたという話でね。」
爺さんはそこまで話して来ると、目を屡瞬いて、泣面をかきそうな顔を、じっと押堪えているらしく、皺の多い筋肉が、微かに動いていた。煙管を持つ手や、立てている膝頭のわなわな戦いているのも、向合っている主の目によく見えた。
「忘れもしねえ、それが丁度九月の九日だ。私はその時、仕事から帰って、湯に行ったり何かしてね、娘どもを相手に飯をすまして、凉んでるてえと、××から忰の死んだ報知が来たというんだ。私アその頃籍が元町の兄貴の内にあったもんだから、そこから然う言って電報が此処へ届く。どうも様子が能く解らねえ。けど、その晩はもう遅くもあるし、さアと云って出かけることもならねえもんだから、明朝仕事を休んで一番で立って行った。
それア鄭重なもんですぜ。私ア恁う恁うしたもので、これこれで出向いて来ましたって云うことを話すと、直に夫々掛りの人に通じて、忰の死骸の据ってるところへ案内される。死骸はもう棺のなかへ収まって、花も備えてあれば、盛物もしてある。