Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぐんこくかようしゅう

軍国歌謡集

山川 方夫

Lisez 軍国歌謡集 (ぐんこくかようしゅう) de 山川 方夫 (やまかわまさお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 39 655 caractères · 80 écrans

Aozora Bunko

を飼って、彼が最高にご機嫌になった瞬間に、それをバラしてやる。彼を「石ころ」の現実の中に突きおとしてやる。否応なく、彼もまた一箇の石ころにすぎないのを、思い知らせてやる。……

……私は、それが「石ころ」の現実しかもたぬ自分、一箇の「石ころ」である以外に、自分の誠実さの信じられぬ私の、せめてもの大チャンへの復讐だと思った。彼のように、あんなに簡単に「石ころ」の現実を脱出できるなんて、信じがたい。「石ころ」を侮蔑し、あんなに安直なごまかしで「石ころ」を否定して得意気な、彼のあのいい気さが許せない。私は、母からの手紙の着いたその朝、はっきりと彼に挑戦してやろうという決意をかためたのだ。

喉がかわいていた。水を飲みに起き上って、私は窓をあけた。きらきらと輝くような日光が眩しく、細い路地をへだてた隣りの家の桐の花が、紫いろの穂も褪せて散って、茶褐色のただの棒のようになっているのが目に入った。そういえば、昨夜はもう窓が白みはじめていた、と私は思った。いつのまにか初夏も終りかけているのだ。みずみずしい紺青に輝く湘南の海の肌が、ふと私の目にうかんできた。

女の歌声はつづいていた。