Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きんせいかいじんでん

近世快人伝

夢野 久作

Lisez 近世快人伝 (きんせいかいじんでん) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 79 469 caractères · 157 écrans

Aozora Bunko

ヤッサ、モッサと話が片付かぬ中に二人は、代る代る手を出して背後の小丼の中味を抓んだ。

「ハハン。この家のおっさんのガッチリして御座るのには呆れた。両方儲かる話が、わからんチウタラ打出の小槌でたたいても銭の出んアタマや……ハハン。買うて下はらぬ位なら他の店へ行くわい」

とか何とか棄科白で、大手を振って棕梠箒売が引返して来た時には、小丼の中にはモウ濁った醤油と、生姜の粉が、底の方に淀んでいるだけであった。

箒売は土間の真中に突立ったまま唖然となって、上機嫌の二人を眺めておった……が、やがてガラリと血相を変えると、知らん顔をして指を舐めている仁三郎に喰って蒐った。

「……アンタ等は……ダ……誰に断って、この肴をば、抓みなさったカイナ」

湊屋がゲラゲラ笑い出した。

「アハハ、途方もない美味か鰤じゃったなあ。ホーキに御馳走様じゃった。まず一杯差そうと云いたいところじゃが、赤桝の中はこの通り、逆様にしても一しずくも落ちて来んスッカラカン……アハハハハ。スマンスマン……」

真青になって腕を捲くった箒売が、怒髪天を衝いた。

「済まんで済むか。切肉を戻せッ」

仁三郎は柔道の免許取りであっただけにチットも驚かなかった。