Classiques japonais avec furigana
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めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
Lisez 迷信と宗教 (めいしんとしゅうきょう) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 151 147 caractères · 298 écrans
されば、かの幽霊論者の説くところは、道理上すでに霊魂不滅説と全く関係なきものと知るべし。かつ実際上においても、全く自家の経験に基づけるにあらずして、多くは風説、伝説の類を根拠とせるものなれば、これを事実としてその論を承認することあたわざるなり。たとい一歩を譲りて、その事実を確実とし、その道理を精確なりと仮定するも、なお二、三の考究を要する問題ありて、決して軽々に論断を下すべからず。すなわちその問題の第一は、いったん肉体を去りたる無形質の精神すなわち霊魂が、いかにして再び形質をそなうるに至りしかということこれなり。また第二は、幽霊の現れし場合ならびに人のこれを見し場合を考うるに、種々の事情存せざるはなきことなるが、なにゆえに幽霊の現るるにはかかる事情を要するかの点これなり。その事情とはなんぞや。
試みにこれを左に列挙せんに、まず、これを主観的と客観的とに分かつを便とす。その客観的には、第一に、幽霊の現ずるは薄暮あるいは夜中のごとき、事物の判明ならざるときに多き事情あり。第二に、寂々寥々たる場所に多き事情あり。第三に、死人ありし家、久しく人の住まざりし家、神社仏閣、墓畔、柳陰のごとき場所に多き事情あり。