Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みちづれ
道連
豊島 与志雄
Lisez 道連 (みちづれ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 366 caractères · 37 écrans
前晩そこの家で余り好遇されたので多少極りが悪くなった、というような気持もあったらしいし、一人でよその家に泊ったために父母から遠く離れて心細くなった、というような気持もあったらしいし……其他、僕は今はっきりとは覚えていないが、兎に角無性に父母の所へ帰りたくなって、とうとう決心をし実行をしてしまったのだ。親戚へは無断のままで、町の出外れで提灯を一つ買って、一里の田圃道を一人で帰っていった。
親戚の人達は、いくら待っても僕が帰って来ないものだから、大変心配しだして、わざわざ学校へ聞きに行き、それからその晩のうちに、僕の家まで使の人を寄来した。そして僕は後で、父と学校の教師とからひどく叱られたものだ。
が、そんなことはどうでもいい。僕はたった一人で提灯をつけて一里の道を帰っていった。もう日はとっぷりと暮れて、月の光が冴えきっていた。月夜に提灯をつけるというのは、一寸聞いたら可笑しいか知らないが、田舎の人は夜道をする時には、どんな明るい月夜にも必ず提灯をつけるものだ。森の中にはいったり月が曇ったりする時の用心のためもあろうが、それよりも、そのぽつりとした蝋燭の光が、足許二三尺だけを輝らす弱々しい蝋燭の光が、何だかこう自分を導いてくれる光明のように思えるからだ。