Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さかやのワンこう

酒屋のワン公

小川 未明

Lisez 酒屋のワン公 (さかやのワンこう) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 3 017 caractères · 6 écrans

Aozora Bunko

親犬は、きちがいのようになって探していました。そこへ、三十あまりの旅の女が、三味線を抱えて門口から入ろうとすると、白い犬は、女の足にかみついたのです。この知らない女が、自分の子供を奪ったとでも思ったのでありましょう。女は、驚いて救いを求めました。

主人は、知らぬ顔をして、外へは出ませんでしたが、ワン公は、すぐ飛び出して犬を追いはらいました。女の足からは、血が流れていたのです。

「ここの犬は、狂犬ですか。」と、女は、たずねました。彼は、白犬が、子供を捨てられたために、気が狂っているのだということを話しますと、

「かわいい子をとられたのでは、人にかみつくも無理はありません。」と、女は、怒らずにいいました。

少年はこの三味線ひきの女を、やさしい人だと思いました。彼は、気の毒になって、女の足を水で洗って、自分の腰にさげている手ぬぐいを裂いて、傷口を巻いてやりました。女は、少年のしんせつを、心から、うれしく思ったのであります。

ワン公は、遠方まで用たしにやられました。帰る途中で、空の模様が変わって、雷が鳴り、ひどい夕立となりました。彼は、小さな御堂のひさしの下にはいって、すくんでいたのであります。