Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
のみち
野道
幸田 露伴
Lisez 野道 (のみち) de 幸田 露伴 (こうだろはん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 584 caractères · 9 écrans
その翌日になった。照りはせぬけれども穏やかな花ぐもりの好い暖い日であった。三先輩は打揃って茅屋を訪うてくれた。いずれも自分の親としてよい年輩の人々で、その中の一人は手製の東坡巾といったようなものを冠って、鼠紬の道行振を被ているという打扮だから、誰が見ても漢詩の一つも作る人である。他の二人も老人らしく似つこらしい打扮だが、一人の濃い褐色の土耳古帽子に黒い絹の総糸が長く垂れているのはちょっと人目を側立たせたし、また他の一人の鍔無しの平たい毛織帽子に、鼠甲斐絹のパッチで尻端折、薄いノメリの駒下駄穿きという姿も、妙な洒落からであって、後輩の自分が枯草色の半毛織の猟服――その頃銃猟をしていたので――のポケットに肩から吊った二合瓶を入れているのだけが、何だか野卑のようで一群に掛離れ過ぎて見えた。
庭口から直に縁側の日当りに腰を卸して五分ばかりの茶談の後、自分を促して先輩等は立出でたのであった。自分の村人は自分に遇うと、興がる眼をもって一行を見て笑いながら挨拶した。自分は何となく少しテレた。けれども先輩達は長閑気に元気に溌溂と笑い興じて、田舎道を市川の方へ行いた。