Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かなづち
鉄鎚
夢野 久作
Lisez 鉄鎚 (かなづち) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 31 659 caractères · 62 écrans
石甃の上をダブダブと光り漂う湯の上に、膝を組み合わせる程近く引き寄せて、私の首に両の腕を絡ませると、興奮のために、ふるえる唇を、私の耳に近づけた。喘ぐように囁やきはじめた。
「……あたしね……聞いてちょうだい……ずっと前、長崎で西洋人の小間使いになっているうちに、ソッと毒薬の小瓶を盗んでおいたのよ。……可愛らしい瀬戸物の真黒な小瓶よ。それはね……そのラマンさんという和蘭人のお医者の話によると、ジキタリスという草を、何とかいう六ヶしい名前の石と一緒に煮詰めた昔から在る毒薬で、支那人が大切にする『鴆の羽根』と『猫の頭』と『虎の肝臓』と『狼の涎』という四つの毒薬の中で『鴆の羽根』という白い粉と、おんなじものになっているんですってよ。……それをアブサントを台にして作ったコクテールの中に、竹の耳掻きで一パイか二ハイずつ混ぜて服ませると、その人間は間もなく中毒にかかって、いくらでもいくらでも飲みたくなるんですって……アブサントのおかげで青臭いにおいがスッカリ消されている上に、どことなくホロ苦くてトテモ美味しいんですって……だけど一度に沢山飲ませると、すぐに眼や鼻から血を噴き出しながらブッたおれて、十分と経たないうちに死んで終うから駄目なんですってよ……そうして二日目か三日目越しに、竹の耳掻き一と掬いずつ殖やして行って