Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
うし
鎧櫃の血
岡本 綺堂
Lisez 鎧櫃の血 (うし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 48 702 caractères · 99 écrans
肝腎の牛方は方々の振舞酒に酔っ払って、みんなふらふらしているのだから何の役にも立たない。火消たちもこれには驚いた。店の者も近所の者も唯あれあれというばかりで、誰も取押える術もない。なにしろ暴れ牛は暴れ馬よりも始末が悪い。それでも見てはいられないので、火消たちは危いあぶないと呶鳴りながら暴れ牛のあとを追って行く……。」
「なるほど大変な騒ぎでしたね。定めて怪我人も出来たでしょう。」
「ふだんと違って人通りが多いのと、こんにちと違って道幅が狭いので、往来の人たちは身をかわす余地がない。出会いがしらに突き当る者がある、逃げようとして転ぶ者がある。なんでも十五六人の怪我人が出来てしまった。中でもひどいのは通油町の京屋という菓子屋の娘、年は十七、お正月だから精々お化粧をして、店さきの往来で羽根を突いているところへ一匹の牛が飛んで来た。きゃっといって逃げようとしたが、もう遅い。牛は娘の内股を両角にかけて、大地へどうと投げ出したので、可哀そうにその娘は二、三日後に死んだそうだ。そんなわけだから、始末に負えない。二匹の牛は大伝馬町から通旅籠町、通油町、通塩町、横山町と、北をさしてまっしぐらに駈けて行く。