Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かいひいちようちょう
開扉一妖帖
泉 鏡花
Lisez 開扉一妖帖 (かいひいちようちょう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 898 caractères · 40 écrans
」
絵絹に、その面影が朦朧と映ると見る間に、押した扉が、ツトおのずから、はずみにお妻の形を吸った。
「ああ、吃驚、でもよかった。」
と、室の中から、
「そら、御覧なさい、さあ、あなたも。」
どうも、あけ方が約束に背いたので、はじめから、鍵はかかっていなかったらしい。ただ信也氏が手を掛けて試みなかったのは、他に責を転じたのではない。空室らしい事は分っていたから。しかし、その、あえてする事をためらったのは、卑怯ともいえ、消極的な道徳、いや礼儀であった。
つい信也氏も誘われた。
する事も、いう事も、かりそめながら、懐紙の九ツの坊さんで、力およばず、うつくしいばけものの、雪おんな、雪女郎の、……手も袖もまだ見ない、膚であいた室である。
一室――ここへ入ってからの第二の……第三の妖は……………………
昭和八(一九三三)年七月