Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
がん
雁
Lisez 雁 (がん) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 73 950 caractères · 147 écrans
お玉が生れた時、わたしはもう四十五で、お負に苦労をし続けて年より更けていたのだが、一人口は食えなくても二人口は食えるなどと云って、小金を持った後家さんの所へ、入壻に世話をしよう、子供は里にでも遣ってしまえと、親切に云ってくれた人もあったが、わたしはお玉が可哀さに、そっけもなくことわった。それまでにして育てたお玉を、貧すれば鈍するとやら云うわけで、飛んだ不実な男の慰物にせられたのが、悔やしくて悔やしくてならないのだ。為合せな事には、好い娘だと人も云って下さるあの子だから、どうか堅気な人に遣りたいと思っても、わたしと云う親があるので、誰も貰おうと云ってくれぬ。それでも囲物や妾には、どんな事があっても出すまいと思っていたが、堅い檀那だと、お前さん方が仰ゃるから、お玉も来年は二十になるし、余り薹の立たないうちに、どうかして遣りたさに、とうとうわたしは折れ合ったのだ。そうした大事なお玉を上げるのだから、是非わたしが一しょに出て、檀那にお目に掛からなくてはならぬ」と云うのである。
この話を持ち込まれた時、末造は自分の思わくの少し違って来たのを慊ず思った。それはお玉を松源へ連れて来て貰ったら、世話をする婆あさんをなるたけ早く帰してしまって、お玉と差向いになって楽もうと思ったあてがはずれそうになったからである。