Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Lisez 雑居家族 (ざっきょかぞく) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 140 106 caractères · 283 écrans

Aozora Bunko

それぞれの性質や環境によって、ひとりひとりのあり方にも考えにも相違があるとはいえ、風にそよぐ草木のように、吹きさらされてさわぎやまぬことにおいては、どれだけの相違があろう。そして、その中から浜子のような不幸も生まれるとしたら……。

「ね、妙子さん、どうしてるの?」

何気ないもののように安江は問いかけた。草原にならんで、足をなげ出している親子のやや真上に、月は小さく丸かった。

「どうも、してないよ。」

たった今妙子のことを考えていたのだというように、冬太郎はてれた口もとをし、

「きょうも、帰り、一しょだったけど。」

「そう。しあわせかい?」

「うん。」

彼はますますてれて、子供のころと同じ口もとになる。

「ね、おかあさんがこれからいうことは、少々古くさくて、センチかも知れないがね、愛情なんてものを、それが友情であろうと、恋愛であろうと、お粗末にしなさんなよ。」

「わかってるさ。信じておくれよ、おかあさん。」

「信じてるさ、信じてるからいうようなものなんだ、いってみれば。――じゃあね、深刻な問題を一つ出そう。もしもだよ、ずばりというよ、ひょいとしたことで妙子さんが妊娠したとするね、お前、どうするかね。