Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あめのやまぶき

雨の山吹

山本 周五郎

Lisez 雨の山吹 (あめのやまぶき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 433 caractères · 33 écrans

Aozora Bunko

理由を訊くと、妻のながい療病や葬儀のために、つい役所の金を使ったのが返せない、ということだそうで、泣いたりしたらしい。兵庫はきちんとした人だから、

――そういう事をうやむやに済まそうというのは悪い、すでに公金を使った以上、その罪はまぬがれない筈だ、まずその責任をはっきりさせてからの相談にしよう。

こう云ったそうである。それから三十日ばかりすると、喜兵衛は二歳になる子を伴れて、出奔してしまった。乏しい家財など売ったらしい、幾らかの金に添えて、手紙が残してあった。それは兵庫に宛てたもので、――父祖の代からの縁故に縋って頼む、どうか不足を補って、役所のほうの片をつけて頂きたい、恩義は死んでも忘れない。という意味の文面であった。

兵庫は怒って、そのまま届け出ようとした。しかし病母や汝生がとりなすし、動木については葛西家としての責任もあるので、結局はあと始末をしなければならなかった。

七夕の宵のことであるが、又三郎は久しぶりに葛西を訪ね、母の枕許で兄といっしょに酒を飲んだ。そのとき喜兵衛の話が出て、又三郎がつい軽い調子で、あんなだらしのない男とは知らなかった、と云った。