Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あめのやまぶき

雨の山吹

山本 周五郎

Lisez 雨の山吹 (あめのやまぶき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 433 caractères · 33 écrans

Aozora Bunko

駿河の府中で風邪をひき、十日ばかり宿で寝こんだが、そのとき汝生を見たというのである。汝生は三日に一度ずつ、順に宿屋をまわって花を活ける。つまり稼ぎの一つらしいが、そのまわって歩く姿を、女史は二度みかけた。女史の部屋へは来なかったし、死んだ筈の者なので、二度めにはよくよく見たが、紛れもなく汝生であった。もちろん事情のあることだろう、呼びかけては悪いと思って、宿の女中にそれとなく身の上を訊いてみた。すると、名はおその、結城伊兵衛という浪人の妻で、三年まえにその土地へ来た。子供が二人ある。良人は病弱のため自宅で読み書きを教え、妻女は茶の湯の稽古に出たり、宿屋をまわって花を活けたり、また賃縫いなどもして、親子四人の暮しを立てている、という話だったそうである。

「そうでしょうか、私にはどうしても本当とは思えませんがね」

「さっき女史が自分で来て話して呉れた、他人のそら似かもしれないし自分は決して他言はしないが、ともかく念のために、……と云ったが、それはこちらへの親切だろう、また浪人の名の結城伊兵衛は、動木喜兵衛と音がよく似ている、偽名はどこか似るものだというが、私にはどうも動木だという気がするんだ」