Classiques japonais avec furigana
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ゆきしろやまめ
雪代山女魚
佐藤 垢石
Lisez 雪代山女魚 (ゆきしろやまめ) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 297 caractères · 19 écrans
しかし、そんなことはどうでもいい。我れにはただ、釣って勇ましく、食べておいしければよろしいのだ。
四
人により、鮎の高い香気と清涼な風趣を絶賛し、一方には山女魚の濃脂と、焼き上げた肉の軽泊とに心酔している人があるが、それは人々の好みによることであるから、いずれの味品がよいか俄に断じきれない。
友釣りで釣ったばかりの鮎を、河原で石焼きにした風味と、山女魚や岩魚を山径の傍らで俄作りの熊笹の串に刺し、塩をまぶして焙った淡味とは、ともに異なった環境を心に配して、それぞれ独特の食趣を舌に覚えるのである。
だが、山は無言である。谷は幽寂である、山女魚ひとりが、淋冷を破って、水面に跳躍する。なんと、人の釣意をそそるではないか。
背負い袋に、米と塩を詰めて山へ行こう。深い峡谷を訪ねよう。
渓流魚の一番沢山棲んでいるのは、何といっても日光を中心として東は鬼怒川へ、西は利根川へ流れ出る諸渓流である。そのうちでも、鬼怒川へ集まるいくつもの谷川には、殊に山女魚や岩魚が多い。
鬼怒川温泉の上流新藤原で電車を降り、川治温泉で鬼怒川と分かれる男鹿川をたどり、会津境の中三依に至れば、山女魚が相混じって鈎に掛かる。