Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

でんきかんばんのしんけい

電気看板の神経

海野 十三

Lisez 電気看板の神経 (でんきかんばんのしんけい) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 480 caractères · 29 écrans

Aozora Bunko

それに反して、電気文明の方は、電気の流れていることが、眼にも見えなければ、耳にも聞えやしない。そして誤って触れると、ビリビリッと来て、それでおしまいである。電気の来ていることが判った次の瞬間には、感電死で、自分の心臓はもうハタと停っている。一度停った心臓は時計とちがって二度と動いてくれない。電気を意識したときには、既に己が生命は絶たれている。これほど、人情のない惨酷な存在が外にあろうか。しかも警視庁は、電気の来ていることについて何等の表示手段をとっていない。電線なんてものは皆鼠色か黒色で、銅が錆びた色とあまりちがわない。こうした眼に立たない色だから、つい気がつかないで電線を握っちまったり、トタン塀を帯電させたりするのだ。その危険きわまる電線が生命の唯一の安全地帯である住家の中まで、蜘蛛の巣のように縦横無尽にひっぱりまわされてある。スタンドだ、ヒーターだ、コーヒー沸しだ、シガレット・ライターだ、電気行火だ、電気こてだと、電気が巣喰っている道具ばかりが出来て殺人の危険は、いよいよ増加してきた。それに最も戦慄を禁じ得ないのは、そうした電気器具がほとんど全部といっていいほど、金属で出来ていることだ。