Classiques japonais avec furigana
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でんきばと
電気鳩
海野 十三
Lisez 電気鳩 (でんきばと) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 25 465 caractères · 52 écrans
「さあ、どうしてもいわねえというのだな」
と、どなるこえがきこえました。
高一がおどろいておくをのぞくと、そこには、めずらしく電灯などがとぼっていて、五、六人のあらくれ男が、まるいかたちにすわっています。そして、そのまんなかに、一人の男がしばられていました。
かわいそうなのは、そのしばられた男です。身うごきもできないばかりか、おおぜいのあらくれ男から、ひどい目にあっています。
ちょうど、高一のみている方からは、そのゆわえられた男はうしろむきになっていたので、だれだかよくわかりませんでした。もし、高一にその男の顔が見えたなら、どんなにおどろいたことでしょう。その時、しばられていた男は、きっと顔をあげると、
「いくらきいてもむだだ。ころされたって、いわないといったらいわないのだ」
と、さけびました。
そのこえをきくと、高一は、はっとおもいました。そのこえにききおぼえがあったのです。
「あっ、お父さまだっ」
高一のお父さまは、ご用のため、とおくへお出かけになったはずなのに、なぜこんなほら穴のなかに、しばられているのでしょうか。高一もびっくりしましたがマルもおどろいてわんわんとほえました。