Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ほしみせ
露肆
泉 鏡花
Lisez 露肆 (ほしみせ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 973 caractères · 32 écrans
」
無骨な口で、
「船に乗っとるもんでもが……現在、膃肭臍を漁った処で、それが膃肭臍、めっとせいという区別は着かんもんで。
世間で云うめっとせいというから雌でしょう、勿論、雌もあれば、雄もあるですが。
どれが雌だか、雄だか、黒人にも分らんで、ただこの前歯を、」
と云って推重なった中から、ぐいと、犬の顔のような真黒なのを擡げると、陰干の臭が芬として、内へ反った、しゃくんだような、霜柱のごとき長い歯を、あぐりと剥く。
「この前歯の処ウを、上下噛合わせて、一寸の隙も無いのウを、雄や、(と云うのが北国辺のものらしい)と云うですが、一分一寸ですから、開いていても、塞いでいても分らんのうです。
私は弁舌は拙いですけれども、膃肭臍は確です。膃肭臍というものは、やたらむたらにあるものではない。東京府下にも何十人売るものがあるかは知らんですがね、やたらむたらあるもんか。」
と、何かさも不平に堪えず、向腹を立てたように言いながら、大出刃の尖で、繊維を掬って、一角のごとく、薄くねっとりと肉を剥がすのが、――遠洋漁業会社と記した、まだ油の新しい、黄色い長提灯の影にひくひくと動く。