Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あおいめがね
青い眼鏡
野村 胡堂
Lisez 青い眼鏡 (あおいめがね) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 201 caractères · 24 écrans
宇佐美六郎は、暫らくは黙ってそれを見て居りましたが、やがてニヤリニヤリと笑い乍ら、
「馬鹿だなア、そんなつまらない仕掛けがわからないかなア」
斯んな事を言います。
「貴方にはこのわけが解って? まアえらいわねエ、頭の毛が少くなっただけの事はあるワ」
「私の頭の毛の事ばかり言うと、私もつい村岡夫人の顔の皺の事を言い度くなるよ」
「何んですって? 私の顔に皺があるんですって、これでもまだ二十七よ」
「ホイ、お腹立ちでは恐縮、皺で悪かったらヒダ、それでもいけなかったら皮膚の折目」
「まあ、何んという悪い口だろう、覚えて居るがいい」
「又噛み合って居るの、本当に仕様の無い人達ねエ、それより、このちらしの裏の歌が私にだけ読めるわけを教えて頂戴よ」
芳野絢子は、宇佐美六郎の前に、問題のちらしを裏返して突き付けます。
「私にだって読めるわけは無い、――島君達は、とうにこの仕掛に気が付いて居るらしいが、極く簡単だよ」
「どんな仕掛なの」
「まア急ぐな、これだけの人間が居るのに、芳野絢子君以外には、誰にもこのちらしの裏の『銀座節』が読めないというのは、芳野君の眼が特別にいいと言うわけではなくて、芳野君の眼が外の人と違って居るからだと言うことになる――、芳野君の眼と我々の眼と何処が変って居るか、それがわかれば何んでもない事だ」