Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
Lisez 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 593 caractères · 325 écrans
「もし、もし、弥生座……?」
どこへ掛けるのかと思っていたら、つい鼻の先の今出て来たばかりの弥生座へ掛けているのだった。いかにも土門らしいと、豹一は思った。
「文芸部の北山君を呼んでくれ。……土門だよ。ツ、チ、カ、ド……東洋新報の……。あ、そう」
喫茶店の隣は銭湯だった。湯道具を前垂に包み、蛇の眼の傘をさした女が暖簾をくぐって出て来た。豹一は窓硝子の曇りを手で拭って、その女の後姿がぼうっと霞んで遠ざかって行くのを、見ていた。
再び土門の大きな声が聴えて来た。相手が電話口へ出たらしかった。
「――挨拶は抜きだ。雪どころの騒ぎか! おいけしからんぞ! 貴様なぜおれに黙ってあの娘に手をつけた? ――誰のことだとはなんだ? いわずと知れた……そうだよ、東銀子だ! 二度も言わすな。――その通り、東銀子だ! ――なに? もう一ぺんいってみろ! よくわかったねとは何ごとだ! 余人は知らず、あの娘に関してはだね、そんじょそこらの桂庵より見る眼はもってるんです。一眼見りゃわかるんだ。温泉場の三助じゃねえが……わかるんです。――ああ、お説の通り、わいはぞっこん参ってまんねん。