Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいしゅんのぎゃくせつ

青春の逆説

織田 作之助

Lisez 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 593 caractères · 325 écrans

Aozora Bunko

母親はなにか狼狽して、「……炬燵が熱すぎたので、外へ出して冷ましてから寝ようと思って……」

そんな風に弁解する母親が、多鶴子はおかしいと思うより、むしろつんと胸にこたえて悲しかった。昨夜も多鶴子が帰るまで寝ようとしなかった。長火鉢の前でじっと坐ったまま、欠伸ひとつせず待っていてくれたのかと、多鶴子はそんな母親の心配がむしろ悲しく心配しないでも良い、大丈夫だ、さきに寝ていてくれと、あれほど言ったのである。ところが、やはり今夜も起きて待っていた。そして心配の余り寝られなかったという気持をごまかすために、炬燵なんかひきあいに出しているのだ。以前はこんな風ではなかった。撮影の都合で帰宅がおくれるなど珍らしくなく、思いがけぬ徹夜撮影で家をあけることさえあったのだが、わざわざ電話で断るまでもなく、母親は安心して寝ていたのである。

女優になる前ダンサーをしていた頃もそうだった。ダンサーになりたての頃、一度無断で家をあけたことがあった。女友達の下宿で長話をしている内に電車がなくなり、泊めてもらったのだが、夜なかに公衆電話が掛って来た。母親から掛けて来たのだった。