Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lisez 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 438 caractères · 238 écrans
彼は九州へ渡り、中国をさまよい、京大坂をながれ渡って、わが身の生計を求めるうちに、病気にかかるやら、盗難に逢うやら、それからそれへと不運が引きつづいて、石見弥次右衛門という一廉の侍がとうとう乞食の群れに落ち果ててしまったのである。
そのあいだに彼は大小までも手放したが、その笛だけは手放そうとはしなかった。そうして、今やこの北国にさまよって来て、今夜の月に吹き楽しむその音色を、測らずも矢柄喜兵衛に聴き付けられたのであった。
ここまで話して来て、弥次右衛門は溜息をついた。
「さきに四国遍路が申残した通り、この笛には何かの祟りがあるらしく思われます。むかしの持主は何者か存ぜぬが、手前の知っているだけでも、これを持っていた四国遍路は路ばたで死ぬ。これを取ろうとして来た旅の侍は手前に討たれて死ぬ。手前もまたこの笛のために、かような身の上と相成りました。それを思えば身の行く末もおそろしく、いっそこの笛を売放すか、折って捨てるか、二つに一つと覚悟したことも幾たびでござったが、むざむざと売放すも惜しく、折って捨つるはなおさら惜しく、身の禍いと知りつつも身を放さずに持っております。