Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

Lisez 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 438 caractères · 238 écrans

Aozora Bunko

浜主は笛吹きであるが、初めのうちは自ら作って自ら吹いたのである。この笛に浜主の名が刻まれてある以上、おそらく彼の手に作られたものであろうが、笛の表ならば格別、細い管のなかにどうしてこれだけの漢字を彫ったか、それが一種の疑問であった。

さらに不思議なのは、九百九十年にして終るという、その九百九十年目があたかも今年に相当するらしいことである。浜主はみずからその笛を作って、みずからその命数を定めたのであろうか。今にして考えると、かの石見弥次右衛門の因縁話も嘘ではなかったらしい。怪しい因縁を持ったこの笛は、それからそれへとその持主に禍いして、最後の持主のほろぶる時に、笛もまた九百九十年の命数を終ったらしい。

喜兵衛は、あまりの不思議におどろかされると同時に、自分がこの笛と運命を共にするのも逃れがたき因縁であることを覚った。彼は見届けの役人にむかって、この笛に関する過去の秘密を一切うち明けた上で、尋常に切腹した。

それが役人の口から伝えられて、いずれも奇異の感に打たれた。喜兵衛と生前親しくしていた藩中の誰かれがその遺族らと相談の上で、二つに裂けたかの笛をつぎあわせて、さきに石見弥次右衛門が自殺したと思われる場所にうずめ、標の石をたてて笛塚の二字を刻ませた。