Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

Lisez 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 438 caractères · 238 écrans

Aozora Bunko

はて、なにか知らんと怖ごわ見あげると、柱にかけてある猿の面……。その二つの眼が青い火のように光り輝いて、こっちを睨みつけているのでございます。わたしはもう堪らなくなりましてあわてて飛び出そうとしましたが、雨戸の栓がなかなか外れない。ようようこじ明けて庭先へ転げ出すと、土は雨に濡れているので滑って倒れて……重ねがさね御厄介をかけるようなことになりました。」

井田さんの話が嘘でないらしいことは、その顔色を見ても知れます。

洒落や冗談にそんな人騒がせをするような人でないこともふだんから判っているので、父も不思議そうに聴いていましたが、ともかくも念のために見届けようと言って起ちあがりました。母はなんだか不安らしい顔をして、父の袂をそっと引いたようでしたが、父は物に屈しない質でしたから、かまわずに振切って離れの方へ出て行きましたが、やがて帰って来て、うなるように溜息をつきました。

「どうも不思議だな。」

わたくしはまたぎょっとしました。父がそういう以上、それがいよいよ本当であるに相違ありません。母も井田さんも黙って父の顔をながめているようでした。

仮面は戸棚の奥にしまい込んでおいたのを、今度初めて離れの柱にかけたのですが、誰も四畳半に寝る者はないので、その眼が光るかどうだか、小ひと月のあいだも知らずに済んでいたのです