Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lisez 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 527 caractères · 23 écrans
「えッ、出かけようといって、一体、どこへ」
「わかってるじゃねえか、顎化と一騎打ちに行くのだ。……口書も爪印もあるものか、どうせ、拷問めつけて突き落したのにちげえねえ。……ひとつ、じっくりと調べあげて、ぶっくらけえしてやろう。さア、堺屋へ行こう、堺屋へ行こう」
聞くより千太は勇み立って、
「ようございます、そういうことになりゃア、骨が舎利になってもやっつけます。いっそ、忝けねえ」
危険
古すだれの隙間から涼風が吹きこんで、いぎたなく畳の上でごろ寝をしている顎十郎の鬢の毛をそよがせる、それからまた小半刻、顎十郎は、
「ううう」
と、精一杯に伸びをすると、じだらくな薄眼をあけて陽ざしを見あげる。時刻はもうとうに申をすぎている。
一種茫漠たるこの人物は、この脇坂の中間部屋にこれでもう十日ばかり流連荒亡している。北町奉行所の与力筆頭の叔父庄兵衛が扱う事件に蔭からソッとおせっかいをし、うまく叔父をおだてあげて、纒った小遣いをせしめると、部屋を廻って大盤振舞をして歩く。手遊びをしに来るのではない。中間とか馬丁陸尺とかいう連中にまじって軽口を叩いたり、したみ酒を飲みあったりするのがこの世の愉快だとある。