Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かぜにのってくるコロポックル

風に乗って来るコロポックル

宮本 百合子

Lisez 風に乗って来るコロポックル (かぜにのってくるコロポックル) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 458 caractères · 39 écrans

Aozora Bunko

ふんだら、祖父(エカシ)だてお父(と)を引叱らしねえ。

な、よろしと、そうすべえと!」

息子の大胆な宣言に、動顛したイレンカトムが可いとも悪いとも云う間をあらせず、豊は外へ飛び出した。

口ばかりでなく、彼はもうほんとに今、父親の手で耕している家の周囲、二町半ばかりの畑地を売る決心をしてしまっていた。

彼はもう三月も前から、その畑を売れば八九百円の金は黙っていても入るから、それを持って或る女と一緒にT港に行って、暮してやろうという目算を立てていたのである。

東京へ行くつもりでも何でもない。けれども、それだけの畑地を、握ってはなさない親父の手から※(も)ぎ取る理由に、僅かの強味を加えるために、ただちょっと距離を遠くしたというだけのことなのである。

豊の心持で見れば、T港へ行った処で、どうせ永いことそこで辛棒して身を堅めようというのでもない。

もうかなり永い間同じ狭苦しい町で、同じような人間の顔ばかり見て、同じような道楽をして見たところで始まらない。

処が変れば、また違った面白い目にも会うだろう。

彼の行こうとする第一の動機はただこれ一つなのである。けれども、彼の心持は、単純にそれだけのことを遂行したのでは満足出来ない。